日本茶の歴史

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日本茶の歴史


 

鎌倉

日本茶のルーツは、中国のお茶

 

喫茶の文化は、奈良時代、遣唐使によって中国から伝わったとされています。 鎌倉時代に、栄西禅師が宋からお茶の種を持ち帰ったのが 日本各地でお茶栽培が広まるきっかけとなりました。

室町

時の権力者がお茶作りを奨励

貴族や武士にも喫茶の習慣が広まり、飲んだお茶の産地をあてる「闘茶」という 遊びも登場しました。また足利幕府の3代将軍・足利義満はお茶を栽培するために「宇治七名園」を開き、宇治茶の発展の礎をつくりました。そして、村田珠光が「侘び茶」を考案。その頃から茶器の鑑賞を中心としていた茶会から、心の癒しや精 神性が重んじられるようになり、のちに千利休が侘茶をもとに完成させた「茶 の湯」が戦国武将の間で人気をはくしました。

江戸

さまざまな製法を開発

茶の湯は徳川幕府においても儀式のひとつに取り入れられ、武家社会にすっか り定着しました。1600年代には中国から窯でいる製法が伝わり、蒸し製の煎茶や 玉露の製法も開発されました。この頃から、問屋や 小売りといったお茶の流通経路が整備され、庶民の間でもお茶が日常的な飲み 物として親しまれるようになりました。

明治

やぶきた種が緑茶生産の主流に

開国を契機に、日本茶は生糸と並ぶ輸出品に成長しました。生産効率の向上を 目指して、それまでの手揉み製法から機械製法へ移り変わります。 また、1908 年に丈夫で育てやすい「やぶきた」といく品種が選抜されると各地 で安定したお茶の生産が見込めるようになりました。
1960 年代からは国内での需要が伸び始め、1990 年には手軽に飲めるペットボ トル入りのお茶が登場するなど、現代では、健康に良いとされることからも緑 茶飲料の人気が高まってきています。

参考図書:日本茶の図鑑 公益社団法人日本茶業中央会